はじめまして、相続専門税理士です。
税理士の資格と取ろうと思った経緯について
就職氷河期で内定が1つも取れなかった
私は、大学を卒業した年がちょうど就職氷河期でした。
大学をまともに通学してなかった私は、単位数の問題で卒業できるかあやしかったため、企業の内定が1つも取れませんでした。
私は、会計士を目指すことにして、資格の学校TACの会計士講座の1年コースに申し込みました。
税理士ではなく会計士を選んだ理由は、会計士は早ければ1年で合格できると聞いていたからです。
しかし、2年間勉強に専念したのですが、カリキュラムが膨大すぎて、内容を消化することができず、成績はずっと中の下くらいでした。
その後、本試験を受験しましたが、結果は不合格でした。
その翌年も挑戦しましたが、結局、2年連続で不合格でした。
私の考えが甘かったのです。
会計士試験は、医者や弁護士と並ぶ3大難関国家試験です。
その後、私は大きな挫折感を抱えたまま、会計士を諦め、就職しました。
人生で初めての挫折でしたので、会計士を諦めたときの精神的なショックは相当なものでした。
今になって振り返ると、いきなり会計士に挑戦したことが大失敗でした。
まず簿記3級に合格するところから始めて、簿記2級⇒全経上級⇒日商簿記1級、その後、会計士を目指すべきだったです。
小さく初めて、だんだん大きくしていくのが成功する考え方だと思うのです。
いきなり高すぎる目標を設定すると、失敗したら大怪我をするのだと身をもって知りました。
リーマンショックの直後、給料が手取り15万円に!!?
会計士を断念した後、私は鉄鋼の会社の経理部門で働いていました。
働き始めて数年後、リーマンショックにより、会社の売上が半分以下に激減し、従業員の給料もカットになりました。
私の手取りも15万円になり、「このままでは、この先結婚もできない」、「自分の将来もお先真っ暗」と悲観的になってました。
しかし、悲観的な気持ちと同時に「自分の人生を会社に預けてはいけない」とも思いました。
自分自身が高いスキルを持っていれば、どこへでも転職することもできますし、独立開業して食べていくこともできます。
私は、明るい未来を手に入れるため、再び会計士に挑戦することを決意しました。
ターニングポイント 税理士に方向転換 これが成功しました
会計士に合格するための通信講座については、【クレアール】を選択しました。
TACでなくクレアールを選択した理由は、非常識合格法に共感したからです。
非常識合格法とは、受験の範囲について、難し過ぎる論点や出題頻度の低い論点を除外し、基礎的な論点を重要視して繰り返し勉強する学習法です。
クレアールのカリキュラムを実際に勉強して、学習量が膨大だという印象は全くなかったです。
むしろ、薄いテキストと問題集を何回も反復して勉強すれば、会計士試験に合格できるという希望が生まれました。
その年の会計士の試験の結果は、不合格でしたが、クレアールを選んだことで、別の収穫がありました。
財務会計論の講義の中で、河野上先生(現在は税理士講座の簿記論および財務諸表論、消費税法の講師です)が、次のようにおっしゃってました。
「リーマンショックによって、これから不景気になるから、会計士試験に専念するのではなく、簿記の試験や税理士試験の会計科目(簿記論や財務諸表論)も同時に受験した方がいいですよー」
私は、河野上先生の話を素直に受け入れ、会計士講座を受験するのと同時に次の資格試験を順番に受験していきました。
使用したテキストと問題集は、クレアールの財務会計論のテキストと問題集です。
税理士試験の簿記論と財務諸表論だけは、市販のアウトプット教材(TAC出版)を追加で購入しました。
- 簿記3級
- 簿記2級
- 簿記1級
- 全経上級
- 税理士試験 簿記論
- 税理士試験 財務諸表論
結果はすべて一発合格でした。
私は鳥肌が立ちました。自分の人生が大きく変わっていく予感がしました。
その後、私は、会計士試験の勉強をやめて、税理士になることを決意しました。
資格講座の選択の話
1年目は法人税法を勉強しました。
法人税法は、税法科目の中で、一番ボリュームが多く、合格までの必要勉強時間は600時間でした。
しかし、私は大手資格学校のカリキュラムの膨大さに消化不良になってしまいました。
成績も平均点ぐらいで、合格できる手ごたえは全くなかったです。
結果として本試験は不合格⇒D判定(昔は点数ではありませんでした。)でした。
2年目は法人税法と相続税法の両方を勉強しましたが、結果として、どちらも不合格でした。
2年間勉強に専念したにもかかわらず、1科目も合格できなかったのはつらかったです。
原因を自分なりに分析しましたが、私の場合、カリキュラムが多く、覚えなければならない論点がたくさんある場合は、合格が難しくなります。
私が10代や20代ならば膨大な量のカリキュラムでも合格できたかもしれませんが、当時の私は30代前半です。
受験3年目は、思い切って科目を変えて、消費税法を受験しました。
結論として、消費税法に合格することができました。
因みに、消費税法はミニ税法であり、合格までの必要な勉強時間は300時間でした。
このように試験範囲が少ない科目については、私は何回もテキストと問題集、過去問を反復するので合格できる自信があります。
もしも私がこれから税理士試験を受験するとしたら、通信講座はスタディングを選択します。
スタディング税理士講座では、簿記論および財務諸表論パックが59,800円で受講することができます。
大手資格学校で受講した場合、簿記論および財務諸表論パックは400,000円かかるので、スタディングは大手資格学校の1割から2割の金額で受講することができます。
賃金基本統計調査によると、税理士・会計士の平均年収は2010年の約820万円から2019年621万円まで下落しています。
それでも129の職種のうち、平均年収が600万円以上あるのは13職種しかありません。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/detail/sokyu.html
また、顧問先がクラウド会計の導入によって、税務申告書代行業務の報酬単価が下がっています。
このような変化の激しい時代に大手資格学校の税理士講座に何百万円も受講料を支払うのは、時代遅れだと思います。
私はこれから税理士を目指す方にはコスパ良く税理士になることをおすすめします。
資格講座を受けて今どうなっているのか
私は、働きながら消費税法に合格した後、税法2科目免除してもらうため、大学院に通学しました。
それから2年後、修士論文を執筆し、念願の税理士になることができました。
33歳で税理士を目指してから、5年かかって38歳の時に税理士になりました。
税理士になって良かったと思ったことはこちらです。
- 年収が200万円上がった
- 転職活動していたとき、愛知県の最大手の税理士法人からオファーがあった
- 事業承継などの難しい仕事を任せてもらえた
- 税理士は、税務申告が独占業務になるため、独立・開業しやすい
- 仮に独立開業しなくても税理士の資格および10年間の実務経験を武器にどこにでも転職できる
簡単に税理士としての実績を紹介します
- 2022年9月1日より林修平税理士事務所を開業 https://s-hayashizei.com/
- 事務所の所在地⇒愛知県名古屋市南区豊一丁目52番19号
- 税理士業界10年ほど
- 税理士登録後4年ほど
- サービス業 年商500億円の顧問先を担当
- 製造業 年商30億円の顧問先を担当
- 広告代理店 年商30億円の顧問先を担当
- 財産総額19億円の相続税申告を担当
- M&A 事業譲渡の売り手のFAを経験
- 組織再編(株式交換、株式移転、会社分割)を多数経験
- 現在は主に事業承継業務に従事
- 大手銀行の相続相談に相談員として参加
- 新日本法規から出版された書籍を執筆した経験あり