簿財勉強方法

簿記論 過去問を解き始める時期や使い方について税理士が解説します

2021年8月1日

※当サイトにはプロモーションが含まれています

「過去問はやっておいた方がいいの?」

「過去問は何年分まで遡ってやっておくべき?」

とお悩みではないでしょうか。

実は簿記論を受験するにあたって、過去問はメインの教材になります。受験勉強を開始したと同時に過去問を使用してください。

具体的には、簿記論の講義が終わったら、その講義で習った問題を過去問の中で探して解いてみてください。

過去問を何年分解くかですが、最低5年分は解いてください。もし手に入れられるようなら10年分取得することをおすすめします。

この記事では以下のお悩みを解決します。

  • 簿記論の勉強するのに過去問は必要?
  • 過去問は何年分、やればいいの?
  • 過去問は、直前期に解き始めればいい?

私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。

しかし受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしてます。

その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました。

上記のお悩みを解決するため、この記事は以下3点について説明します。

  • 過去問学習が必要な理由がわかります。
  • 簿記論の勉強で過去問の活用方法を伝えます。
  • 簿記論で私が使用した過去問を紹介します。

[toc]

過去問の活用方法

過去問学習によるメリット

  • 本試験のレベルを把握できる
  • 頻出論点と捨てるべき問題が把握できる
  • 第一問から第三問までの時間配分を考えることができる
  • 過去問を始めて解く場合、自分の実力が合格できるレベルか否か把握できる

過去問は何年分揃えるべき

簿記論の場合は、できたら過去10年分、最低でも過去5年分を揃えて下さい。

簿記論および財務諸表論は、法律の改正がほとんどありません。

過去問について、過去10年分は揃えたいところです。最低でも5年分は揃えて欲しいです。

税法科目の場合は、毎年税制改正がありますので、過去3年分でも問題ないです。

いつから過去問に手を付けるべき

結論は、受験勉強を開始した直後から過去問を活用します。

私は、講義で習った論点について、過去問の中で出題されているところを探して解いてました。

例えば、講義で退職給付会計を習ったら、過去問の中で退職給付会計が出題された部分をすべて解きます。

これにより、早くから本試験のレベルを把握することができます。

直前期になって初めて過去問を解く場合、自分の想定していたレベルよりも過去問(本試験)のレベルが高い場合にとても焦ります。

日頃から、「テキスト+問題集+過去問」を勉強することで、常に本試験を念頭に置くことができます。

過去問の解き方戦略

直前期の過去問の活用方法

私は過去問を解くときには、いきなり問題を解き始めることはしません。

最初の3分ぐらいは、問題用紙と解答用紙の全体をみて点数を確実に正解しなければならない論点と捨ててもよい論点に区分けしてました。これを解き方戦略といいます。

上記の区分けをしなければならない理由は、簿記論の配点は傾斜配点だからです。

傾斜配点とは、誰でも解ける問題には高い配点が割り振られ、誰も解けないような問題は少ない点数が割り振られる配点のことです。

確実に取らなければならない問題を間違えた場合は、合格が遠くなります。

しかし、捨てるべき問題に時間を取られてしまっては、正解したとしても配点が少ないです。

初学者はこの落としてはいけない問題と捨てるべき問題の区別はつきません。対策としては、過去5年分の過去問題集を解くことが有効です。

過去問を5年分解くことにより、毎年出題される頻出論点や1年しか出題されなかった問題がわかります。

引用元 簿記論 4カ月で独学合格した3つの勉強方法+使用した教材を公開
  • 毎年出題される問題 ⇒ 落としてはいけない問題
  • 1回しか出題されなかった問題 ⇒ 捨て問の可能性が高い(過去問10年分あればさらに「捨て問」の精度が高くなる)

大手資格学校の公開模試と過去問の関係

大手資格学校の公開模試について、受験したら終わりではなく、何回も解いてください。

理由は以下になります。

  • 公開模試は各資格学校がその年に出題予想にもとづいて作成されている
  • 公開模試の問題が本試験出題された確率によって、資格学校そのものの評価が決まる

私は、受験後の公開模試の問題については、「過去問と同じくらい重要なもの」と位置付けてました。

具体的には、以下の順番で本試験を意識して毎日2時間測って、問題を解いてました。

  1. TAC出版の過去問題集 5年分
  2. 資格の大原の公開模試
  3. TACの公開模試
  4. クレアールの公開模試

何回も解くことにより、満点に近い点数を取れるものがありますが、そういったものは除外していきました。

また、一回解いた問題を翌日解くようなことはせず、なるべく1週間以上の日を空けて解いてました。

税理士になるための通信講座ですが、私は大手資格学校ではなく、クレアールを選択しました。

大手資格学校のテキストと問題集はボリュームがありすぎて消化不良になりました。

安価な通信講座2社を徹底的に比較した記事はこちらです。

>>【税理士講座】クレアールとスタディングとではどっちを選べばいいの?どちらも受講した税理士が徹底比較します

私が使用した過去問

「税理士受験シリーズ 簿記論 過去問題集 TAC出版」を使用していました。

上記の過去問は過去5年分の本試験問題が集録されています。

5年以前の過去問を入手したい場合は、メルカリやアマゾンの中古品で手に入れることができます。

おさらい

今回は過去問の活用方法について解説しました。

過去問は、直前期になって参考程度に解くものではなく、普段の受験勉強からテキストや問題集と同様に活用すべきものです。

簿記論および財務諸表論は、税法科目と異なり改正がありませんので、過去問を存分に活用してください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

簿記論の勉強方法をまとめた記事はこちらになります。

>>簿記論 4カ月で独学合格した3つの勉強方法+使用した教材を公開

  • この記事を書いた人

税理士 林修平

2011年簿記論および財務諸表論合格
2014年消費税法合格
2017年税理士登録(大学院税法2科目免除)
2つの税理士法人に合計9年間勤務
過去に財産総額19億円の相続申告の経験あり
2022年9月から税理士事務所を開業

-簿財勉強方法