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「税理士試験を受験することに決めた、でもどの科目から受験すればいいの?」
「簿記論と財務諸表論はどっちが難しいの? できたら簡単な方から受験したい」
とお悩みではないでしょうか。
実は、簿記論と財務諸表論は同時に受験する方が効率的です。
とはいえ、仕事の事情で1科目しか受験できない方がいると思います。その場合は、財務諸表論を受験してください。
この記事では以下の悩みを解決します。
- 簿記論と財務諸表論はどっちが難しいの?
- 簿記論と財務諸表論はどっちを先に受験するべき?
- 簿記論と財務諸表論のおすすめの勉強方法を教えてほしい
私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。
しかしその受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしてます。
その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました。
上記のお悩みを解決するため、この記事は以下3点について説明します。
- 簿記論と財務諸表論のどちらが難しいか答えます。
- 簿記論と財務諸表論 最初にどちらを受験すべきか解説します。
- 財務諸表論と簿記論の勉強方法を解説します。
結論としては、財務諸表論よりも簿記論の方が難しいです。
したがって、簡単な財務諸表論から受験する方がいいです。
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簿記論と財務諸表論 難しいのはどっち?
結論として、私は簿記論の方が難しいと思ってます。
- 合格レベルに達するまでに相当な時間が必要
- 解き方には戦略が必要
- 合格レベルに達した後も定期的に総合問題を解かないと感覚が鈍ってしまう
簿記論は、計算の速さと正確さが求めれる科目です。さらに、受験開始から3分くらいは問題用紙と解答用紙を見て確実な点数を取るべき問題と捨てる問題の判別をしなければなりません。
これらの技術はすぐには身につかないです。
簿記論の総合計算問題について合格レベルに達するためには、スポーツ選手が練習するのと同様に地道な鍛錬が必要になります。
さらに合格レベルに達したとしても、総合計算問題を解くことをさぼってしまうと、感覚が鈍って合格レベルから遠くなってしまいます。
以上のように簿記論は難しく、財務諸表論はそれに比べれば簡単です。
簿記論の合格率
年数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成28年 | 35589人 | 5638人 | 15.84% |
平成29年 | 32974人 | 6632人 | 20.11% |
平成30年 | 30850人 | 4716人 | 15.28% |
令和元年 | 29779人 | 5381人 | 18.06% |
令和2年 | 26673人 | 5402人 | 20.25% |
簿記論の合格率は15%から20%の間になります。
受験者数は毎年減少しています。それに比べて、合格率は平成30年から令和2年まで毎年上昇しています。
受験者数を増やすために合格率を上げるという狙いがあるかもしれません。
財務諸表論の合格率
年数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成28年 | 11420人 | 1749人 | 15.31% |
平成29年 | 10424人 | 3081人 | 29.55% |
平成30年 | 8817人 | 1179人 | 13.37% |
令和元年 | 9268人 | 1753人 | 18.91% |
令和2年 | 8568人 | 1630人 | 19.02% |
簿記論の合格率は平成29年の29.55%を除けば、大体15%から20%の間になります。
簿記論と同様に受験者数は毎年減少しています。それに比べて、合格率は平成30年から令和2年まで毎年上昇しています。
こちらも受験者数を増やすために合格率を上げるという狙いがあるかもしれません。
簿記論と財務諸表論の試験範囲
第一問 | 第二問 | 第三問 | |
簿記論 | 個別計算問題 | 個別計算問題 | 総合計算問題 |
財務諸表論 | 理論問題 | 理論問題 | 総合計算問題 |
個別計算問題とは、個別の論点、例えばCF計算書や退職給付会計等の計算問題です。
総合計算問題とは、複数の個別計算問題が合わさって、最終的に貸借対照表や損益計算書、精算表を完成させる問題です。
理論問題とは、個別の論点、例えば退職給付会計の制度趣旨や処理方法を記述させる問題です。
注目すべきは、それぞれの第三問が同じ総合計算問題である点です。難易度は簿記論の第三問の方が難しいです。
例えば、初年度に簿記論のみ合格し、財務諸表論が不合格になった場合には、翌年も財務諸表論の勉強を続けることになります。
しかし、財務諸表論の第三問が総合計算問題があるため、1年目と同様に総合計算問題を解く練習を継続する必要があります。
この場合、2年目も初年度と全く同じ勉強内容になるので、勉強時間が初年度に同時合格した人に比べて2倍以上にかかります。
簿記論と財務諸表論 先に受験すべきなのは? 結論⇒財務諸表論が先です。
強いて挙げるとするならば、先に受験するのは財務諸表論です。
強いて挙げるとするならば、以下の理由から財務諸表論を先に受験することをおすすめします。
- 簿記の計算が苦手な方でも財務諸表論に合格していること
- 簿記論は何年も合格できない人がいること
- 財務諸表論に合格すれば、翌年に簿記論を受験する際に、理論の記述の練習をしなくてよい
私は、これまで2つの税理士法人で8年間勤務してますが、本気で税理士試験を受験している人で財務諸表論に合格できない人はいませんでした。
簿記論は何回受験しても合格できない人がいました。
このことからも財務諸表論の方が簡単で合格しやすいです。
財務諸表論に合格すれば、簿記論は理論を記述させる問題がないため、翌年から計算問題のみについて集中して勉強することができます。
簿記論と財務諸表論の同時受験をおすすめする理由
私は基本的には、簿記論と財務諸表論は同時に受験すべきと考えてます。
- 簿記論と財務諸表論は、相互に密接に関連していること
- 簿記論と財務諸表論の第三問は、同じ総合計算問題であること
- 資格学校が、簿記論と財務諸表論をセットにした講座を販売していること
簿記論と財務諸表論は財務諸表論は、相互に密接に関連しています。
簿記論で出題される個別計算問題の制度趣旨や処理方法の背景となる考え方を論じるものだからです。
資格学校では、以下のような簿記論と財務諸表論をセットにした商品を販売してます。
- スタディング 簿財コース 59,800円
- クレアール 簿財1.5年パック 288,000円
- 資格の大原 簿記・財表初学者一発合格パック 383,000円
- 資格のTAC 1年簿財パック 383,000円
- LECリーガルマインド 簿財横断プレミアム 225,500円
- ネットスクール 簿財web講座 201,700円
このことからも簿記論と財務諸表論は同時に受験した方が効率がいいと考えます。
税理士になるための通信講座ですが、私は大手資格学校ではなく、クレアールを選択しました。
大手資格学校のテキストと問題集はボリュームがありすぎて消化不良になりました。
会計科目である簿記論および財務諸表論の合格率は15%から20%の間です。
会計科目(簿記論および財務諸表論)は、勉強を継続することができれば合格することができます。
安い価額の通信講座2社のメリット・デメリットを徹底比較した記事は次になります。
簿記論と財務諸表論の同時受験する場合の勉強方法を紹介します
両科目とも過去問を中心とした勉強方法がおすすめです。
会計科目は税法科目と比べて法律の改正がないため、過去5年分の過去問をそのまま使用することができます。
まずは合格レベルに達するまでに相当な時間がかかる、簿記の総合計算問題の勉強を優先します。
総合計算問題を解いた後に、間違えたところを「テキスト」および「個別問題集」に戻ってしっかり復習します。
ここで、テキストの内容をしっかり復習することは財務諸表論にも相乗効果があります。
簿記論の総合計算問題を完成させるまでは、簿記論の総合計算問題:8 財務諸表論:2の割合で勉強します。
総合計算問題がある程度完成したら、簿記論:4 財務諸表論:6の割合で勉強します。
さらにくわしい勉強方法については、これらの記事を参考にしてください
>>財務諸表論 4カ月で【独学】合格した独学勉強方法 +教材公開
おさらい
簿記論と財務諸表論は難しいのは、簿記論です。したがって、強いて挙げるとするならば、簡単な財務諸表論から受験する方がいいです。
しかし、私は会計科目は同時に受験することをおすすめします。
最短で税理士になりたい方は、頑張って初年度で会計科目を終わらせましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。