税法科目の選択

消費税法の勉強方法は?初年度合格した税理士が正直に公開します+教材公開

2021年7月10日

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「税理士試験の税法科目で消費税を選択する受験生が多いけど何か理由あるの?」

「税法科目で最初に受験するのはどの科目がおすすめ?」

「消費税法に合格するための勉強方法を教えてほしい」

というお悩みはありませんか?

実は、消費税法は簿記論や財務諸表論を合格した方ならば、受験初年度でも十分合格できる科目です。この記事では以下のような悩みについて解決します。

  • 消費税法の合格率・難易度はどれくらい?
  • 税法科目については初学者ですが、どの科目から受験すればいいか教えてほしい
  • 消費税法に合格するための勉強方法は?

私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。

しかしその受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしてます。

その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました。

上記のお悩みを解決するため、この記事は以下3点について説明します。

  • 消費税法の合格率・難易度をお伝えします。
  • 消費税法の合格するための必要な勉強時間をお伝えします。
  • 消費税法を受験初年度で合格した勉強方法を解説します。

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税理士試験 消費税法の概要

税理士試験の消費税法の合格率・難易度

消費税法とは人々が物やサービスを購入・消費するという事実に着目して課される税金です。

全ての国民の生活に深く関わっている税金なので、初学者の方でも勉強しやすい科目といえます。

消費税の納税義務の判定や物やサービスが課税対象となるか否かを規定している法律が消費税法です。

全ての税法科目の受験者数と合格者数は以下になります。

科目受験者数合格者数合格率
所得税法1437人173人11.74%
法人税法3658人588人16.07%
相続税法2499人264人10.56%
消費税法6261人782人12.49%
酒税法446人62人13.90%
国税徴収法1629人198人12.15%
住民税381人69人18.11%
事業税335人44人13.13%
固定資産税874人118人13.50%
国税庁HPより抜粋

以下は消費税法の過去5年間の受験者数と合格者数、合格率を一覧にしたものになります。

年数受験者数合格者数合格率
平成28年8508人1104人12.97%
平成29年7979人1065人13.34%
平成30年7859人833人10.59%
令和元年7451人884人11.86%
令和2年6261人782人12.49%
国税庁HPより抜粋

消費税法の合格率は、概ね10%~13%の間です。他の税法科目と比べて法人税(16.07%)や住民税(18.11%)を除けば合格率に特に差はないです。

税法科目の中で受験者数が一番多いので初学者が受験しやすい科目といえます。

初学者が多いということは、ベテラン受験生の割合が少ないので、真面目に勉強すれば合格できる科目です。

消費税法の合格するために必要な勉強時間

税理士試験の各科目別の合格必要勉強時間はこちらです。

科目名合格勉強時間出題内容
簿記論450時間計算100%
財務諸表論450時間計算50%/理論50%
所得税法600時間計算50%/理論50%
法人税法600時間計算50%/理論50%
相続税法450時間計算50%/理論50%
消費税法300時間計算50%/理論50%
酒税法150時間計算40%/理論60%
国税徴収法150時間計算0%/理論100%
住民税200時間計算50%/理論50%
事業税200時間計算30%/理論70%
固定資産税250時間計算50%/理論50%

合格までの必要勉強時間は300時間です。難易度は税理士試験の中での難易度は普通です。

の勉強時間は672時間で、受験した初年度で合格することができました

消費税法を受験する前に法人税法と相続税法を受験し、2年連続で不合格でした。

そんな私でも初年後に合格できたため、消費税は合格しやすいと思います。

私の具体的な消費税法の勉強方法

計算の勉強方法

  1. 納税義務者の判定は過去問を使って集中的に勉強すること
  2. 計算の総合問題で簡易課税が出題された場合、簡易課税から解く
  3. 簿記論と同様、計算の総合問題を毎日解く 計算を体で覚える

消費税法の計算については、簿記論の計算と同じように考えてました。

両者は計算の速さと正確さが求められる点で共通だと思ったからです。

税理士試験の配点は傾斜配点です。

誰もが正解する問題には多くの点数が配分され、ほとんどの人が正解できない問題には、正解しても点数の配分は少ないです。

計算問題は、問題のボリュームが大きいため、全ての問題について回答するには時間が足りないです。

したがって、手を出してはいけない捨て問題と正解すべき基本的な問題とを見分けれることが合否の分かれ目です。

具体的な勉強方法としては、以下になります。

1月から4月までは、講義を受けた後、トレーニング問題集を解くことを続けてました。

その後は講義で学習した論点について過去問で同じ論点の問題を探して解いてました。

まだ勉強を初めたばかりの時期に過去問を解く理由は、本試験で出題されるような問題を早めに理解しておくことで本試験に対する焦りを消すためです。

5月になると、テキストの内容が完了している(インプットが終わる)ため、本番を想定した答案練習が中心になります。

この時期はTACの答案練習問題に加えて、週一回のペースで時間を測って過去問を解いてました。

過去問題を解いていたのは、現在の自分の実力が本試験問題で通じるのか試すためです。

受験勉強において本試験のレベルを早い時期から知っておくことは、とても重要だと考えます。

理論の勉強方法

理論マスターのすべての項目を丸暗記してました。

理由は、過去問を解いたときに、理論問題の2問のうち1問は、理論マスターに書いてあることをそのまま書かせる問題だったからです。

合格体験記を読むと消費税法の合格者は、とにかく理論マスターを丸暗記したと言っている人が多かったです。

受験当時の私は、税法の基本的な考えかたが理解できなかったため、法人税法と相続税法を2年連続で不合格になってました。

消費税法は考え方や理解力が問われることよりも、理論マスターの丸暗記が重要です。

私の受験生時代のスケジュール

会社に勤めながら消費税の勉強をしてました。時間割は以下になります。

  • 朝5時から朝7時まで ⇒ 時間を測って計算の総合問題や過去問を解きました。
  • 昼12時から13時まで ⇒ 昼休みに理論の暗記をしていました。社内で唱えるように読んでました。
  • 夜19時から21時まで ⇒ 帰宅後、理論の問題を実際に記述して解いてました。
  • 朝の計算問題の直しが終わらなかった場合は、復習する時間にあてました。

冬には朝5時に起きることはとても苦痛でした。

対策としては、21時には寝て、翌朝5時に起きたときには睡眠時間が十分とれている状態にしました。

さらにタイマー予約で朝4時45分に暖房をセットし、部屋を暖かくすることによって、布団から出られるようになりました。

消費税法の独学について

税法科目の独学については、私はおすすめできません。

税法科目は会計科目とちがって、毎年法律が変わるからです。

本試験ではその改正があった論点が出題される可能性が高いです。

改正が反映されていないテキストを使用していた場合、本試験で改正論点が出題された場合に正解することができません。

最短で税理士になるためには、税法科目の独学は諦めた方がいいです。

私は消費税法はTACを受講して合格することができました。

>>TAC税理士講座は講師がおすすめ!!! 実際に消費税法に合格した税理士がメリット・デメリットを口コミします

他にも安価で受講できる通信講座があります。

>>【税理士講座】クレアールとスタディングとではどっちを選べばいいの?どちらも受講した税理士が徹底比較します

使用した教材

私はTACの上級コースに1月から入学しました。使用した教材は以下になります。

  • 上級テキスト
  • 上級トレーニング問題集
  • 理論マスター  ⇒ 消費税法の条文をわかりやすいようにTACが要約したもの
  • 消費税の過去問題集(TAC出版)
  • 大原の公開模試
  • TACの公開模試
  • LECの公開模試
  • クレアールの公開模試

直前期に時間がなくすべての資格学校の公開模試を受験できない場合でも、大原、TAC、LECの公開模試だけは優先して受験してください。

また、できれば場数を踏むためライブで受験してみてください。

大手資格学校のテキストと問題集はボリュームがありすぎて消化不良になりました。

消費税法は、税法科目の中で一番受験者数が多いので、次のような市販のアウトプット教材が出版されています。

  • みんなが欲しかった税理士消費税法の教科書&問題集(TAC出版)
  • ラストスパート模試 消費税法(ネットスクール)

おさらい

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

消費税法は税法科目の初学者でも合格しやすい科目です。

効率よく勉強して初年度合格を目指しましょう。

この記事を読んで頂いた方が消費税法に合格してもらえると嬉しいです。

  • この記事を書いた人

税理士 林修平

2011年簿記論および財務諸表論合格
2014年消費税法合格
2017年税理士登録(大学院税法2科目免除)
2つの税理士法人に合計9年間勤務
過去に財産総額19億円の相続申告の経験あり
2022年9月から税理士事務所を開業

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