税理士になる方法

税理士の平均年齢は?高齢化が進んだ理由を税理士が徹底調査します

2021年12月26日

「税理士の平均年齢は60歳って聞いたけど本当?」

「税理士試験を受験している人が減少している原因は?」

「税理士と公認会計士では、平均年齢が低いのはどっち?」

とお悩みではないでしょうか?

実は、税理士は50代以上が全体の71%を占める高齢化が進んでいる職業ですが、逆にこれから税理士を目指す方にはチャンスとも言えます。

この記事では以下の悩みを解決します。

  • 税理士の平均年齢が60歳って本当なの?
  • 税理士試験の受験生が減少している原因は?
  • 税理士と公認会計士とでは、平均年齢はどっちが低いの?

私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。

しかし、その受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしています。その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました。

上記のお悩みを解決するため、この記事は以下3点について説明します。

  • 税理士の平均年齢について解説します。
  • 税理士受験生が減少した原因を検討します。
  • 税理士と公認会計士とで平均年齢が違う理由をお伝えします。

税理士の平均年齢

税理士の平均年齢は60代が一番多い!!!

税理士の年齢層を円グラフしたのが次です。

一番多い年齢層は、60代で全体の30%を占めています。

さらに驚くべきことに50代以上の年齢層が、全体の71.6%を占めています。

また、20代の年齢層が全体の0.6%しかいないことから20代で税理士試験に合格できる人(官報合格または科目免除制度を利用して合格)はほんの一握りであることがわかります。

税理士の平均年齢データ
日税連HPより抜粋

http://www.nichizeiren.or.jp/wp-content/uploads/doc/prospects/whats_zeirishi/book02/origin/page-0017.pdf

また、税理士試験の年齢別合格者数はこちらです。

年齢受験者数(単位:人)合格者数(単位:人)一部科目合格者数(単位:人)合格者数合計(単位:人)合格率(単位:%)
41歳以上11,3182681,0321,30011.5
36歳~40歳4,99714866180916.2
31歳~35歳5,3601588991,05719.7
26歳~30歳4,3981128981,01023.0
25歳以下3,706631,1491,21232.7
合計29,7797494,6395,38818.1
国税庁HPより

合格者数が一番多いのは、30代になります。

31歳から35歳までの合格者数が158人、36歳から40歳までの合格者数が148人ですので、30代合格者数の合計は、306人で一番多いです。

まとめると次のようなことが言えます。

  • 20代で税理士になる人は全体の0.6%である
  • 税理士の年齢層は50代以上が71.6%を占めている
  • 税理士に合格するのは30代が一番多い
  • 30代で税理士試験に合格し、70代や80代まで現役で続けている人が多い

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税務署OBが税理士登録するため、50代以上の税理士が多いって本当?

結論からいいますと、国税OBが税理士登録できるのは、45歳以降になりますので、税理士の年齢層が高齢化している原因の一つではあります

国税従事による税理士試験の科目免除は次のようになります。

簡単に言いますと、法人税法および所得税、相続税、贈与税、消費税の事務に10年以上従事したら、国税に関する税法科目が免除になります。

この時点で税法科目3科目が免除されます。

また、住民税や事業税、固定資産税の事務に10年以上従事したら、地方税に関する税法科目が免除になります。

但し、地方税が免除になったとしても、官報合格(5科目合格)するためには、所得税法または法人税法に合格する必要があります。

それでも 住民税や事業税、固定資産税の事務に20年以上従事したら、税法科目がすべて免除になります。

さらに、上記の国税または地方税の事務に23年以上従事したら、会計科目も免除になり、税理士登録できます。

法的根拠該当者免除科目
税理士法8条4号官公署における事務のうち所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税若しくは酒税の賦課又はこれらの国税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者税法に属する科目のうち国税に関するもの
税理士法8条5号官公署における国税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者税法に属する科目のうち国税に関するもの
税理士法8条6号官公署における事務のうち道府県民税(都民税を含む。)、市町村民税(特別区民税を含む。)、事業税若しくは固定資産税の賦課又はこれらの地方税に関する法律の立案に関する事務に従事した期間が通算して10年以上になる者税法に属する科目のうち地方税に関するもの
税理士法8条7号官公署における地方税に関する事務のうち前号に規定する事務以外の事務に従事した期間が通算して15年以上になる者税法に属する科目のうち地方税に関するもの
税理士法8条8号第6号に規定する事務に従事した期間が通算して15年以上になる者税法に属する科目
税理士法8条9号第7号に規定する事務に従事した期間が通算して20年以上になる者税法に属する科目
スタディングHPより抜粋
法的根拠該当者免除科目
税理士法8条10号イ第4号から第6号(上記表)までに規定する事務に従事した期間が通算して23年以上になる者会計学に属する科目
税理士法8条10号ロ第7号に規定する事務に従事した期間が通算して28年以上になる者会計学に属する科目
税理士法8条10号ハ8条10号イに規定する期間を通算した年数の23分の28(約82.14%)に相当する年数と8条10号ロに規定する期間を通算した年数とを合計した年数が28年以上になる者会計学に属する科目
スタディングHPより抜粋

公務員試験に大学在学中に合格した人は、23歳から公務員となり、国税に従事すれば、23年後の46歳で税理士登録できます。

公務員試験は年齢制限があり、30歳までに合格する必要があります。

仮に30歳で公務員に合格した場合、税理士登録するのは53歳です。

したがいまして、国税OBの税理士は、最短で46歳から税理士登録することになりますので、税理士の平均年齢を上げているといえるでしょう

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税理士試験の受験者数が減少傾向にあるのはなぜ?

税理士試験の受験者数が減少傾向にある理由は2つあると考えています。

  • リスクとリターンが見合っていないから
  • 2013年のオックスフォード大学の研究でAIが普及することにより失われる職業の上位に「税務申告書代行」「簿記、会計、監査の事務員」が挙げられていたから

リスクとリターンが見合っていない

税理士試験に合格するまでには、勉強時間が平均10年かかりますが、年収は、勤務先の税理士法人によっては、上場企業の平均年収603万円よりも低い場合があります。

私は、税理士法人の年収が低いのは、税理士法人の従業員の離職率と関係があると思います。

上場企業の離職率は15%と言われていますが、税理士事務所では、1年以内に離職するケースもよくあります。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/dl/gaikyou.pdf

私も前職の税理士の方から税理士補助者の平均勤続年数は1年だと聞いたことがあります。

経営者は、1年で辞めていく従業員に対して、高い給料を支払いたいとは思わないです。

税理士の年収について「リスクとリターンが見合ってない」と感じるのは、離職率と関係があると考えます。

税理士の現実の年収はいくら?勤務税理士の私の年収をぶっちゃけます

AI普及により失われる職業の上位に「税務申告書代行」が挙げられた

2013年のオックスフォード大学の研究でAIが普及することにより失われる職業の上位に「税務申告書代行」「簿記、会計、監査の事務員」が挙げられていました。

その後の野村総合研究所の2015年の日本語版のレポートでは、「経理事務員」と「簿記、会計、監査の事務員」が人口知能やロボット等で代替可能な職業に上げられていました。

https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf

社会的な風潮として、「税理士は将来的には、無くなる職業」というイメージが世間に広まったように思います。

私は、実務でRPA(人間の代わりに業務を自動でこなしてくれるツール)を使うことがよくあります。

RPAが、大量の仕訳を一瞬で入力するのを目の当たりにしたときに、いずれ、法人税や消費税の申告書もロボットが一瞬で入力してくれる時代が訪れるだろうと思いました。

私は、AIの普及によって税理士という仕事が無くなるのではなく、税理士の仕事が効率的になると思います。

具体的には、仕訳の入力や申告書の作成業務はロボットに任せ、節税提案や相続対策、事業承継対策など付加価値の高い仕事により時間を使うことができるからです。

公認会計士と税理士では、合格者の平均年齢は?

結論からいいますと、公認会計士の方が合格者の平均年齢は低いです。

公認会計士の職業別合格率を見ると、学生の割合が55.4%で最も多かったです。

https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/ronbungoukaku_r02/03.pdf

公認会計士試験は、短答式は5科目同時受験で、論文式は7科目同時受験です(簿記と財務諸表論を分けてます)。

現在42歳の私が7科目同時受験は合格できる気が全くしないです。

公認会計士試験は、頭が柔軟で記憶力のある学生のうちに取得する方が大半ということです。

おさらい

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

相続専門 税理士

42歳 税理士資格取得
2つの税理士法人に合計9年間勤務
過去に財産総額19億円の相続申告の経験あり
趣味は温泉巡り

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