税理士転職

税理士の現実の年収はいくら?業界歴10年で勤務税理士の私の年収をぶっちゃけます

2021年8月15日

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「税理士の年収って現実はいくらなの?」

「中小企業の廃業件数が多くなっているのに年収って増えるの?」

「今後AIが発展すれば、税理士は失業してしまうのでは?」って思いますよね。

実は、税理士の中で年収が一番高いのは、開業税理士ではありません。

この記事では以下のお悩みを解決します。

  • 税理士の年収って高そうだけど現実はどうなの?
  • 税理士の年収を具体的に知りたい
  • 税理士になった後も将来的に年収って増えるの?

私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。

しかし受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしてます。

その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました

上記のお悩みを解決するため、この記事は以下3点について説明します。

  • 開業税理士および社員税理士、補助税理士の平均年収をお伝えします。
  • 業界歴8年以上の私の年収の変遷を公開します。
  • 税理士になった後も将来的に稼げるニーズがある分野をお伝えします。

因みに、役員でない税理士法人に勤めている税理士の平均年収は、597万円です。

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税理士の平均年収はいくら?

日本税理士会連合会が平成26年に発表した「第6回税理士実態調査報告書」では、開業税理士(平均744万円)、社員税理士(平均886万円)、補助税理士(平均597万円)という調査結果がでています。以下はその分布を表しています。

スタディング税理士講座https://studying.jp/zeirishi/about-more/more-zeirishi01.htmlより 
総所得/給与収入※開業税理士社員税理士補助税理士
300万円以下31.4%9.4%12.0%
500万円以下16.7%12.0%28.1%
700万円以下12.0%14.8%31.7%
1,000万円以下13.5%23.4%18.8%
1,500万円以下11.0%20.7%6.0%
2,000万円以下5.0%8.9%0.8%
3,000万円以下3.4%5.6%0.6%
5,000万円以下1.5%1.9%0.02%
5,000万円以上0.5%0.7%0.02%
無記入5.0%2.6%2.6%
  • 開業税理士とは個人事業主として税理士事務所を経営している税理士です。
  • 社員税理士とは税理士法人(税理士が最低2人以上必要)における役員(取締役)です。
  • 勤務税理士とは開業税理士の補助をしている税理士や税理士法人に勤めている役員ではない税理士です。

開業税理士の年収が意外と低い理由

開業税理士の年収が低い理由は、開業税理士は、事業が拡大していった場合、税理士を一人雇って税理士法人を設立するからです。そして、自分がその税理士法人の代表社員税理士になります。

税理士が独立した場合は、大体以下の流れになります。

  1. 個人事業主として税理士事務所を開業する
  2. 顧客が20人を超えたらパートを数人雇う
  3. 顧客が相当増えて税理士を雇えるようになったら税理士事務所⇒税理士法人へ組織変更
  4. 税理士法人の代表社員税理士になる

税理士事務所は開業後に2つのパターンに分かれます。

儲かっている税理士事務所の開業税理士は、税理士事務所から税理士法人へ組織変更します。

このことにより、自分自身は開業税理士から税理士法人の代表社員になります。

顧客が増えて儲かっているため、役員報酬も高額になります。

その一方で、顧客が増えない税理士事務所の開業税理士は、収入も増えません。

勤務税理士の年収について

勤務税理士の年収は、勤める会社の規模により以下のようになります(あくまで目安です)。

  1. BIG4※               高
  2. 辻・本郷および山田パートナーズ   高
  3. その他中堅税理士法人        中
  4. 個人税理士事務所          低

※BIG4とは以下になります。外資系の大手会計事務所の日本法人です。

  • PWC税理士法人
  • トーマツ税理法人
  • KPMG税理士法人
  • EY税理士法人

当然年収が高いほど、仕事で求められるスキルも高くなります。

中堅税理士法人勤務 補助税理士の私の年収を公開

税理士補助者の年収は低い?(税理士業界1年~4年)

税理士補助者の年収はとても低いです。年収300万円ほどでした。

税理士補助者とは、税理士資格を取得していない従業員のことです。

入社してから税理士登録するまでの4年間については、年収300万円でした。

私が入社した税理士事務所が特別年収が低いわけではなく、一般的に税理士事務所や中堅税理士法人ですと年収300万円のところが多いです。

逆に、勤め先が、BIG4や山田パートナーズ、辻・本郷であれば年収はもっと高いです。

BIG4とは、世界規模で会計監査を行っている会計事務所の税理士法人のことです。

具体的には、Deloitto(税理士法人トーマツ)およびKPMG税理士法人、EY税理士法人、PwC税理士法人のことです。

>>【体験談あり】簿財に合格してから転職した方がいいの?税理士が解説

税理士になった後の年収(税理士業界5年~7年)

年450万円~500万円になりました。

税理士に登録後、1年以内に年収が400万円から500万円になりました。

担当する顧問先は、25件ですが、その中に、売上高30億円以上の法人が3社ありました。

売上規模の大きい法人を担当すると、税理士としてのスキルが向上します。

この時期にグループ法人税制や組織再編税制、国際税制などの難易度の高い税務を経験しました。

税理士として別の税理士法人へ転職した後の年収(税理士業界8年目~9年目現在)

年収550万円~600万円になりました。

将来的には相続税申告がニーズが増えると考えて、資産税(相続税や贈与税、譲渡所得)に強い税理士法人に転職しました。

前職で資産税の経験があったわけではなかったのですが、41歳の高齢の転職にもかかわらず、年収を150万円アップさせることができました

年収をアップさせることができた要因は、士業に特化した転職エージェントを使ったからです。

私が現職の税理士法人に転職するときに、依頼したエージェントはMSーJapanでした。

MSーJapanを利用して、良かったことを次にまとめました。

  • 転職したい税理士法人へ過去に転職した人の大まかな年収を教えてもらえる
  • 離職率が異常に高い税理士法人を教えてもらえる
  • 資産税に強い等のその税理士法人の強みや特徴を教えてもらえる
  • 税理士法人の求める人物像や求めるスキルを教えてもらえる

MS-Japanの口コミ記事はこちらです。

>>MS-Japanに断られた!登録拒否の理由を5つに厳選し、転職で成功するための対策を税理士がお伝えします。

日経新聞からの情報によりますと、40代以上の転職者は2021年で転職者全体の5割に近づいてます。

また、上場企業と新興企業(スタートアップ企業)の年収差が縮まっています。

転職することはローリスクで年収をアップさせる方法です。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO58831530V00C22A3EA1000/

nikkei.comより抜粋

税理士の年収は低い?

税理士が独立した後の年収について

私の税理士の年収は、上場企業の平均年収に比べて低いです。

上場企業の平均年収は、602万円になります。

https://www.j-cast.com/kaisha/2021/07/27416887.html?p=all

税理士の現実の年収を知っていかがでしたでしょうか。もしかしたら、実際の年収を知って、税理士を目指すのをやめる方がいるかもしれません。

もう一度、開業税理士および社員税理士、補助税理士の年収の分布を見て下さい。

開業税理士の年収は、1,500万円以下に11%、2,000万円以下に5%、3,000万円以下に3.4%、5,000万円以下に1.5%存在し、補助税理士を上回っています。

総所得/給与収入※開業税理士社員税理士補助税理士
300万円以下31.4%9.4%12.0%
500万円以下16.7%12.0%28.1%
700万円以下12.0%14.8%31.7%
1,000万円以下13.5%23.4%18.8%
1,500万円以下11.0%20.7%6.0%
2,000万円以下5.0%8.9%0.8%
3,000万円以下3.4%5.6%0.6%
5,000万円以下1.5%1.9%0.02%
5,000万円以上0.5%0.7%0.02%
無記入5.0%2.6%2.6%

税理士のメリットは独立できることです。事業を拡大させて税理士法人を設立し、代表社員税理士に就任すれば、年収は青天井です。

これから税理士を目指す方は、独立を視野に入れた方がいいと思います。

税理士が稼げる分野とは?

私は相続申告および相続対策、事業承継の分野の市場は今後ますます増えると考えています。

中小企業は、廃業が進んでます。

今後は何もしなければ、顧問先は減少する傾向にあります。

その対応策の1つとして、事業承継や相続専門の税理士になることが挙げられます。

事業承継や相続税の分野は今後伸びる市場だからです。

被相続人の数は、平成21年は114万人でしたが、平成30年には136万人に増加しています。

平成21年から平成30年まで毎年増加しているため、今後も増加することが予想されます。

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/sozoku_shinkoku/pdf/sozoku_shinkoku.pdf

>>税理士になっても稼げないって本当?税理士が正直に告白します。 

おさらい

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

税理士 林修平

2011年簿記論および財務諸表論合格
2014年消費税法合格
2017年税理士登録(大学院税法2科目免除)
2つの税理士法人に合計9年間勤務
過去に財産総額19億円の相続申告の経験あり
2022年9月から税理士事務所を開業

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