税理士になる方法

税理士の浪人についてデメリットを3つに厳選して解説します+浪人しないで税理士になる方法を公開

2022年4月30日

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「税理士を目指している人は何年くらい浪人しているの?」

「税理士を浪人することのデメリットは?」

「できれば浪人しないで税理士になりたい」

とお悩みではないでしょうか。

税理士を目指す人のほとんどは2から3年の浪人期間があります。

この記事では以下の悩みを解決します。

  • 税理士を目指す人は何年浪人しているの?
  • 税理士試験の浪人をすることでどんなデメリットがあるの?
  • 浪人をしないで税理士になれる方法を教えてほしい

私は、税理士の勉強を開始してから4年で税理士になることができました。

しかし、その受験期間の中で同じ科目を2年間連続で受験したにもかかわらず、不合格になる等の失敗をしています。

その後、税理士試験に対する考え方を改めた結果、合格することができました。

上記のお悩みを解決するためにこの記事では次のことを解説します。

  • 税理士になるためのメリット・デメリットをお伝えします
  • 税理士の平均的な浪人期間について解説します
  • 浪人することをしないで税理士になる方法について教えます

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税理士試験で浪人するメリット

複数科目受験するので税理士試験に合格できる

税理士試験に専念した場合、上手くいけば2年で官報合格(5科目合格)することが可能です。

例えば次のように科目合格します。

  • 1年目の合格科目「簿記論」「財務諸表論」「消費税法」
  • 2年目の合格科目「法人税法」「相続税法」

税理士法人に就職・転職した後は、科目合格するのは難しくなります。

私の感覚としましては、働きながら税法科目に合格できる人は10人に1人ぐらいです。

浪人中に会計2科目と税法1科目に合格することができたら、税理士になれる可能性はかなり高くなります。

税法1科目は、選択必修科目でなくても大丈夫ですよ。

税法の科目免除制度を利用すれば、税法2科目免除できるんですよね。

おすすめの税法科目は「消費税法」です。

消費税法の勉強方法は?初年度合格した税理士が正直に公開します

税理士試験で浪人するデメリットを3つに厳選してお伝えします

実務経験がないので、法人税法の別表調整を理解できなかった

税理士の資格浪人をしている人は、実務を経験したことがないというデメリットがあります。

私は次の科目は、実務経験者が有利だと考えます。

  • 法人税法
  • 相続税法

法人税法は、初学者にとって内容が難しい科目だと思います。

私は受験専念していたときに、2年連続で法人税法に不合格でした。

理由は、法人税法の別表調整がチンプンカンプンだったからです。

「留保」って何?、「流出」って何?って感じでした。

実務で200件以上の法人税の申告書を作成すると、当たり前のように法人税の申告書を作成することができます。

法人税法は実務を経験した後に受験することをおすすめします。

履歴書に空白の期間ができてしまう

税理士試験の浪人をすることのデメリットは、就職することが難しいことです。

税理士法人が、採用する際に最も重視するのは、実務経験です。

採用する側の税理士法人にとって、税理士試験の科目合格は、実務経験に比べれば優先順位はかなり低いです。

税理士法人は離職率が高く慢性的な人材不足なので、即戦力が欲しいんですよね。

例えば、次の場合はどちらが税理士法人から採用される可能性が高いでしょうか?

  • 税理士試験について2年間浪人をした結果、簿記論および財務諸表論を合格した人
  • 税理士事務所で2年間法人巡回業務や申告書の作成をしましたという人

私の感覚だと後者の方がはるかに採用される可能性が高いです。

税理士法人に履歴書を提出する際に、職歴が空白の期間があることは、採用する側にとっていい印象はありません。

科目合格することができればいいですが、不合格だった場合には、浪人したことがリスクになります。

同窓会を欠席しました

税理士試験の勉強に専念していた2年間は遊ぶことは全くなかったです。

稼いでないのに遊ぶことに対して、罪悪感があったんですよね。

また、高校の同窓会も欠席しました。

周りの友達が上場企業に勤めて、高年収をもらっているにも関わらず、自分は無職・無収入であることに耐えられなかったからです。

税理士試験の浪人期間はどれくらい?

税理士試験の一般的な浪人期間

税理士試験の一般的な浪人期間は、自分の周りでは2年から3年が多かったです。

自分の周りでは2~3科目合格した段階で就職活動をするケースが多かったです。

逆に、5科目合格するまで浪人するケースはほとんどないです。

理由としては、税理士法人は採用する際に実務経験を最も重要視するからです。

官報合格するまで、税理士法人に就職しないという考え方はおすすめしません。

何年も不合格だった場合に、就職できなくなるリスクが高くなるからです。

それならば、一旦税理士法人に一度就職して、実務経験を積んだ後に退職して浪人した方がいいです。

税理士法人での実務経験を受験勉強に活かすことが出来るので、合格できる可能性が高いです。

税理士を目指す年齢はいくつが限界?40代税理士の私が解説します

私の税理士試験の浪人期間

私は2年浪人して簿記論および財務諸表論に合格した後に、転職活動をしました。

具体的には次のようになります。

  • 1年目 期間4カ月 簿記論および財務諸表論に合格
  • 2年目 期間1年間 法人税法を受験⇒不合格
  • 3年目 期間1年間 法人税法および相続税法を受験⇒不合格

私は税理士浪人してから、2年4カ月経った9月に税理士法人に就職しました。

私が税理士法人に就職しようと決断した理由は次になります。

  • 33歳にもなって親からお小遣いをもらうのが精神的にきつかった
  • 法人税法に2年連続で不合格(どちらもB判定)で、このまま3回目も不合格になるだろうと思った。
  • 法人税法および相続税法を勉強して実務を経験したい気持ちになった

法人税法は2年間浪人して、2回受験してもどちらも不合格でした。

しかも、1年目も2年目も「B」判定でした。

※10年前は点数ではなくアルファベット判定でした。

法人税法については、今後何回受験しても合格できないと思いました。

税理士法人に就職した年は消費税法に受験科目を変更したところ、合格することができました。

消費税法は初学者でも合格しやすいのでおすすめです。

税理士試験4年で税理士になった私の科目別の勉強時間を公開します

税理士試験を断念した後の進路

企業の経理部で働く

現実的には企業の経理部に就職するケースが多いと思います。

私も過去に公認会計士試験を断念したときは、企業の経理部に就職しました。

その時は28歳だったので、複数の企業から声がかかり、採用面接をしていただきました。

税理士試験の勉強で得た知識を御社の経理部で活かしたいというのは、とても自然な流れなので採用される可能性は高いです。

問題は税理士試験を断念したときの年齢です。

断念したときの年齢が20代ならば上場企業の経理など選択肢の幅が広がりますが、30代以降は選択肢が少なくなります。

税理士試験に受からないと思ったら、早めに見切りをつけることが大事です。

資格学校の講師として働く

合格した科目がある場合には、資格学校の講師になるという選択肢があります。

その合格した科目については、高いレベルの知識がありますし、合格した勉強方法を受験生に話すことができます。

また、税理士試験を断念した方には、厳しい競争にさらされる受験生の気持ちがわかるはずです。

受験生が勉強の相談に来た時に、受験生の立場になって寄り添うことができる講師になれます。

税理士法人や税理士事務所で働く

税理士試験を断念した後にあえて税理士事務所や税理士法人で働くという選択肢があります。

なぜならば、税法の実務を経験することで、税理士試験の各科目に対する理解が深まるからです。

当然のことですが、実務と税理士試験はシナジー効果があるんですよね。

  • 実務で固定資産税等のミニ税法を経験できる
  • 法人税法や消費税法の申告書を簡単に作成できるようになる
  • 税理士になった先輩に税理士試験の相談をすることができる

私は法人税法に2年連続で不合格になり、相続税法も不合格でした。

それにもかかわらず、消費税法に一発合格できたのは、実務で10社以上の消費税法の申告書を作成した経験があったからです。

座学だけでは、その科目の理解度は3分の1くらいに過ぎず、残りの3分の2は、実務の中で学ぶことの方が多かったです。

税理士試験に挫折する前に何としても合格したい方のための対策を公開します

浪人しないで税理士になる方法

公務員試験 国税専門官に合格して税務署に10年間勤務するケース

公務員試験である国税専門官の合格率はおよそ30%になります。

税理士試験の合格率は、会計科目で15~20%であり、税法科目はおよそ10%です。

したがって、合格率だけで考えれば国税専門官がねらい目です。

国税専門官の試験の中身は、民法や会社法などの法律や会計学など大学の講義で学んできた内容になります。

国税専門官の最大のメリットは、23年以上税務調査官に携わることができれば、税理士になることができることです。

大学に在学中に国税専門官に合格できれば、税理士試験の浪人をしなくてよくなります。

公務員として働いて毎年収入が入ってきて、最終的には税理士になれるというのはメリットがありますよね。

公務員から税理士になるには?業界10年の税理士が3つの方法を解説

会計科目と税法科目の科目免除制度を利用する

会計科目と税法科目の科目免除制度を最大限利用すれば、税理士試験の浪人をしなくてよくなります。

会計学と税法学の修士論文を執筆して、国税審議会に認められたら会計1科目と税法2科目免除されます。

したがって、会計科目1科目および税法科目1科目に合格できれば税理士になれます。

「財務諸表論」と「消費税」だけ合格できればいいのです。

税理士試験が楽勝モードになりますよね。

税理士の大学院はどこがおすすめ?税理士が大学院を選ぶ3つの基準をお伝えします

Quelオンラインコーチングサービスを利用する

税理士試験に何としても合格したい方向けにQuel㈱のオンラインコーチングサービスがあります。

具体的には、税理士の科目合格者や有資格者が、あなたと一緒に学習計画や学習方法を考えてくれるサービスです。

毎月1回、2回のオンライン面談が出来ますので、税理士試験の内容について質問もできます。

詳しくはこちらの記事になります。

税理士試験に挫折する前にどうしても合格したい方のための対策を公開します

おさらい

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

税理士 林修平

2011年簿記論および財務諸表論合格
2014年消費税法合格
2017年税理士登録(大学院税法2科目免除)
2つの税理士法人に合計9年間勤務
過去に財産総額19億円の相続申告の経験あり
2022年9月から税理士事務所を開業

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